ウォッシャブルスーツの繊維
ウォッシャブルスーツというのは、水洗いができるスーツとして人気ですが、その秘密は、特殊繊維にあります。
そして、ウォッシャブルスーツは、水洗いに適性のある縫製副資材を採用しています。
耐久性の高い折り目付けが、ウォッシャブルスーツはなされていて、羊毛繊維が持つ多数のケラチン高分子鎖を、還元性薬剤で切断しています。
ウォッシャブルスーツは、ウール加工の問題点をクリアしていて、還元性薬剤を用いたセット加工を施しています。
ウールの場合、一方向への摩擦移動が起こりやすく、繊維が蛇行して毛羽立ちやすくなりますが、ウォッシャブルスーツなら、その辺のところを解消しています。
ウールは水中で、うろこ状のスケールが開くので、繊維の摩擦抵抗が大きくなって、繊維同士がからみ合いやすくなりますが、ウォッシャブルスーツはその心配がありません。
副資材などのほつれ防止加工を活かしたウォッシャブルスーツは、形態変化しにくくなっています。
家庭の洗濯機で気軽に洗えるというのが、ウォッシャブルスーツの最大の特徴で、それに貢献しているのが、特殊な繊維なのです。
ウォッシャブルスーツは、家庭の洗濯機でも洗えるよう、特殊な繊維のポリエステル糸で、しわを防止しています。
水はドライクリーニング剤より、粘性が高いので、ウォッシャブルスーツには、そうした工夫が配慮されているのです。
今後の課題として、ウォッシャブルスーツは、ウール高率混の素材を用いたものが訴求されていて、高級感と防しわ性、通気性の向上がより求められています